Alfa Romeo Racing ORLEN C39マシン紹介
C39
サバイバルセル
サバイバルセルは、車体の骨格をなしており、従来のF1マシンに比べて複雑な構造を採用している。
サバイバルセルは、サンドイッチ形状のカーボンコンポジット構造を採用し、剛性・重量バランス、および構造の一体性が高められている。
サバイバルセルはコックピット空間を包み込む構造となっており、サイズが規定された6つの留め具によりエンジンとギアボックスに連結されている。
パワーユニットとギアボックス
現在のF1のハイブリッド パワートレインは、シングルターボチャージャー付きの1.6リッターV6エンジンを主な動力源としている。また、ふたつの電気モーター(MGU-K〈運動エネルギー回生システム〉およびMGU-H〈熱エネルギー回生システム〉)により回生されたエネルギーは、バッテリーパックに蓄えられ、120kWの電気モーターを駆動する。
ギアボックスは、前進用ギア8段と後退用ギア1段を備える。
すべてのドライブトレーンはフェラーリにより供給される。
タイヤ
2020シーズンも引き続きピレリがF1のオフィシャル タイヤサプライヤーを務める。
タイヤの構造およびコンパウンドは2019シーズンと共通だが、コンパウンドの割り当てについては変更される可能性がある。
ピレリから供給されるコンパウンドは、ドライタイヤ5種類とウェットタイヤ2種類。ドライタイヤは、最もハードなコンパウンド(C1)からソフトなコンパウンド(C5)までの5種で、ウェットタイヤはエクストリームウェットとインターミディエイトの2種となる。グランプリごとに3種類のタイヤがピレリにより指定され、ハードはホワイト、ミディアムはイエロー、ソフトはレッドに色分けされる。チームは指定されたコンパウンドから、それぞれの必要本数を選択し、グランプリごとに1台あたり13セット使用できる。
テクニカルデータ
項目 | 仕様 |
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サバイバルセル | アルファ ロメオ レーシング ORLEN カーボンコンポジットモノコック |
フロントサスペンション | プッシュロッド式ダブルウイッシュボーン/インボード式スプリングおよびマルチマチックダンパーユニット |
リアサスペンション | プッシュロッド式マルチリンク/インボード式ハイドロリックサスペンション |
ブレーキ | ブレンボ製6ピストンブレーキキャリパー、ブレンボ製カーボンコンポジットディスクおよびパッド |
パワーユニット | 2020 フェラーリ ハイブリッド |
トランスミッション | フェラーリ8速クイックシフトカーボンギアボックス(縦置き)、カーボンコンポジットクラッチ |
エレクトロニクス | マニエッティ マレリ、マクラーレン エレクトロニクスシステム、ボッシュ |
ERS | フェラーリ |
ステアリングホイール | アルファ ロメオ レーシング ORLEN |
ペダル、シート | アルファ ロメオ レーシング ORLEN |
タイヤ | ピレリ |
ホイール | OZレーシング |
ディメンション&車両重量
項目 | 寸法/重量 |
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全長 | >5,500 mm |
全幅 | <2,000 mm |
ホイールベース | 約3,600 mm |
全高(オーバーヘッドカメラを除く) | 950 mm |
フロントトレッド | 1,650 mm |
リアトレッド | 1,550 mm |
車重 | 746 kg(ドライバーを含む) |
パワーユニット
項目 | 仕様 |
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形式 | V6 バンク角90度 |
排気量 | 1,600 cc |
ボア | 80 mm |
ストローク | 53 mm |
バルブ数 | シリンダーあたり4 |
最大回転数 | 15,000 rpm |
ターボチャージャー | シングルタービン、コンプレッサー |
最大燃料流量 | 100 kg/h |
最大燃料量 | 120 kg(レース中は110kgまで) |
インジェクション | 500 bar/直噴式 |
ドライバーごとのエンジン数 | 3基 |
ERSシステム
項目 | 仕様 |
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バッテリーエネルギー放出量 | 4 MJ/周 |
MGU-K 最高出力 | 120 kW |
MGU-K 最大回転数 | 50,000 rpm |
MGU-H 最大回転数 | 120,000 rpm |