PHILOSOPHY OF
ALFA ROMEO

ドライバーを高揚させる“心臓部”

アルファ ロメオのガソリンエンジン、ディーゼルエンジンは、ともにターボチャージャーを搭載した総アルミニウム製。ジュリアの後輪駆動システム、ステルヴィオのAWDシステムいずれも相性が良く、街乗りなどの低速走行から高速クルージングまで、心を揺さぶるスポーティな走りを生み出します。また、絶妙な調律が施されたエキゾーストサウンドもアルファ ロメオのエンジンがもたらす大きな魅力。高回転域でのスポーツ走行時、その官能的な唸りは軽快なレスポンスともあいまってドライバーの心を熱く昂らせ、アクセルを踏み込む楽しさ、クルマを走らせる歓びを存分に味わわせてくれます。

「人車一体」の走りと鋭いハンドリングを
実現させるボディバランス

ジュリアやステルヴィオでコーナーを回る時に、ドライバーは自分を中心に車体が旋回していくような「人車一体」のフィーリングを実感できます。これは、アルミ製のドアパネルやカーボンファイバー製のドライブシャフトを採用するなどの軽量化と、エンジンや駆動系の重量物を前・後輪間にレイアウトし、車体の中心部に重心が来るように設計された結果もたらされたもの。こうして達成された「50:50」の理想的な前後重量配分は、限界域でも挙動を乱さない自然な運転感覚や、アルファ ロメオ伝統のクイックで鋭いハンドリングを実現します。

走り、快適性、安全性のすべてを進化させた
新世代プラットフォーム

クルマの「土台」であるプラットフォームは、人体で例えると腰まわり（骨盤）に相当する重要な要素。アルファ ロメオは、ジュリアの誕生時に従来の性能を飛躍的に向上させた新世代のプラットフォーム「Giorgio（ジョルジオ）」を開発。フロントにエンジンを縦置きしたFRレイアウトをベースに理想的なボディバランス、車体の剛性、乗り心地、ハンドリング、安全性能のすべてを追求。結果、ジュリアはスポーツ性能と快適性を両立させた、優れた走りの質感（動的質感）を実現しています。一方、ジュリアに比べ床面やドライビングポジションが高く、居住空間やラゲッジを広く確保する必要があるSUVのステルヴィオにも、ジュリアと共通のプラットフォームとボディアーキテクチャを採用。その基本性能を受け継いだことで、ステルヴィオはSUVとは思えない俊敏かつダイナミックな走行性能を発揮し、コーナーでもロールの少ないフラットで快適な乗り心地を実現しています。

あらゆるシーンで快適なドライブを支えるサスペンション

アルファ ロメオの独自設計による総アルミ製のALFA™ LINK サスペンションシステムは、ジュリア、ステルヴィオの全グレードに採用。フロントのダブルウイッシュボーンサスペンションは、急なカーブでもホイールを道路に対して完全な垂直に保つ「セミバーチャルステアリングアクシス」を備え、コントロール性や最適なグリップの確保を追求。ステアリングギア比12:1のクイックなステアリングとあいまって、荒れた路面や曲がりくねった道でも自然なドライブフィーリングを実現します。一方、リアに用いたマルチリンクサスペンションは、コーナリング中でも高い剛性を発揮し、凹凸のある路面でも横方向のグリップと快適な乗り味の両方を実感できます。

速さ、安全性、室内の静粛性に貢献するプロペラシャフト

開発競争の激しいモータースポーツの世界からジュリアとステルヴィオに導入した先進的なテクノロジーが、このカーボンファイバー製のプロペラシャフト。従来、多く用いられてきたスチール製プロペラシャフトと比べ約40％もの軽量化を実現したことで、車両全体の軽量化と加速性能の向上に貢献しています。また、正面からの衝突事故が発生した際、車両に生じる衝撃を従来製品比で最大約50％軽減し、高い安全性も実現。また、車室内への騒音や振動の伝達経路を排除する構造を用いているため、運転時の快適性も向上させています。

「軽さ」が証明する突き抜けた加速性能（ステルヴィオ）

クルマの走行性能を示す1つの指標として「パワーウェイトレシオ」があります。これは、クルマの車重を最高出力で割った数値（車重÷馬力）で単位はkg/PSで示し、1馬力をどれくらいの重量で負担するのかを表すもの。280PSを発揮するステルヴィオ ヴェローチェでこの値を算出すると、パワーウエイトレシオは約6.46kg/PSという数値を示します。合わせてアルファ ロメオの優れたボディアーキテクチャやドライビングダイナミクスが加わることで、0-100km/h加速5.7秒（欧州参考値）という、同クラスのSUVモデルの中でも屈指の加速性能を発揮します。

フォルムと機能、そして美しさで描き出すエクステリア

「フォルムと機能が完璧なコンビネーションを生み出し、そこに美しさが加わる」という、イタリアンデザインの本質を志向するアルファ ロメオのデザインセンター、Centro Stile（チェントロ スティーレ）は「プロポーション」「シンプルさ」「クオリティ」の3方向のアプローチからエクステリアを創造しています。「プロポーション」については、高性能スポーツモデルらしいダイナミックで均整のとれたスタイリングと理想的な前後重量配分を実現させています。「シンプルさ」は、上質感と洗練されたデザインを「一筆の動き」で表現。これは、トリロボ（三つ葉）をモチーフとしたフロントマスクや、ボディ側面を流れるように刻み込まれたプレスラインで表現されています。そして「クオリティ」はフロント、キャビン、リアのボリューム配分を完璧なものとし、まるでアスリートのような躍動感を持ったエクステリア全体の印象として結実させています。

デザインアイコン、
フロントグリルの“必然がもたらす機能美”

こアルファ ロメオのデザインを語る上で、欠くことのできない伝統のフロントグリル。スクデッド（盾）と呼ばれる中央部と左右のグリルを合わせトリロボ（三つ葉）と呼ばれるこのグリル群は、エンジンを冷やすための「風穴」。空気を取り入れ、ラジエーターへ風を導き、エンジンの熱で温まった冷却水を冷やしています。こうしたグリルのデザインを行う際、見た目を重視し、単純に穴を大きくしていくと走行抵抗（自動車が走る際に生じる抵抗）が増えてしまい、燃費が悪化する原因に。また、空気を取り入れ過ぎると床下を抜ける空気が車体を持ち上げる揚力が増し、走行安定性に影響を与えることにもなります。アルファ ロメオのフロントグリルも、こうした要素を踏まえた設計がなされており、鋭いハンドリングや優れたパフォーマンスを引き出すための必然がもたらした、機能美の賜物であることは言うまでもありません。

鋭いハンドリングを引き出すためのプロポーション

ジュリアとステルヴィオのダイナミックなプロポーションを強調し、特徴づけるのが、短く切り詰められたフロントのオーバーハング（前後の車軸から外側に出たボディ部分）です。このオーバーハングの長・短は、運動性能にも影響を与え、ハンドリングや操縦安定性、乗り心地という面からもプラスに働きます。この短いオーバーハングも単にスタイリングを際立てるためだけのものではありません。アルファ ロメオの真髄である、狙ったラインを正確にトレースする、ステアリングギア比12:1のクイックで鋭いハンドリングは、世界中のドライバーを魅了してきました。こうしたデザインも理想の走りを実現するための重要な1要素だと言えます。

流線型で描き出した「空力」への挑戦

Aピラーからルーフを通り、テールエンドにかけて描かれる美しいフォルム。そして、フロントフェンダーからリアドアハンドルにかけて浮かび上がる、彫りの深い1本のキャラクターライン。細かいところではサイドミラーの内側に入ったスリットなど、ジュリアとステルヴィオに共通する様々なデザインモチーフは、エレガンスとスポーティな印象を際立て、ドライバーの胸を高鳴らせる意匠の1つ。そして同時に優れたパフォーマンスを引き出すための機能的側面も持ち合わせています。これを数値で示しているのが燃費や加速性能の指標になるCd値（空気抵抗係数）です。ジュリアは0.26、ステルヴィオは0.32という、それぞれの所属カテゴリのクルマの中でも極めて優秀なCd値を示しています。これは、アルファ ロメオが徹底して繰り返してきた風洞試験によって得られた成果であり、空力性能開発へ傾けた挑戦の賜物です。

存在感とパフォーマンスを際立てるホイール

ジュリアとステルヴィオ全5グレードのうち（ジュリア Tiを除く）4グレードで採用されている5ホールデザインのホイール。「自動車史上最も美しいスポーツカー」と呼ばれた1967年の歴史的名車「Tipo 33/2 ストラダーレ」やブランド史上最大のヒットモデル「アルファ 156」などにも採用され、アルファ ロメオのデザイン史を語る上でも重要なこのダイヤル型のモチーフ。これは、一貫してスポーティな走りを追求してきた、ブランドのアイデンティティを象徴するものです。かたや、クルマの部品の中でもひときわ存在感を放つホイールの本来の役割は、車軸からの回転力を確実にタイヤに伝えるというもの。車軸からの回転力をタイヤに直接伝えると変形してしまうため、ホイールが接続部分で力を受け止める役割を果たします。アルファ ロメオで採用されるアルミホイールの特徴としては、スチール製のホイールに比べて軽く、放熱性にも優れているというもので、鋭いハンドリングやトラクションといった走行性能の向上に貢献しています。

「ドライバー中心主義」を貫くコックピット

アルファ ロメオのコックピットは、卓越した美意識とクラフトマンシップを体現しながらドライバーとの強固な一体感を追求。レザー仕立てのシートやダッシュボードをはじめウッド（Ti）やアルミパネル（ヴェローチェ）のインサートが施された贅沢な仕上げで構成。また、革巻きのステアリングやシフトレバーをはじめ、ロータリパッドなどのスイッチ類とタッチパネル式センターディプレイは、直感的な操作ができるような絶妙な配置がなされています。他にもスポーティな雰囲気を演出する、メモリの「0」が真下を向いた二連メーターなど、ドライバーが運転に集中できる設計と造り込みがいたるところに施されています。

エモーショナルな走りを演出する
ステアリングとパドルシフト

ジュリアとステルヴィオの運転席は、ドライバーズカーとしての理想的な設計と演出が施されています。質感あふれる革巻きのステアリングは、モータースポーツの技術からヒントを得てデザインされています。手にしっとりと馴染みやすく、心地よい感触は、握るたびにドライブする気持ちを高めてくれます。また、アルファ ロメオの伝統であるクイックで正確なステアリングフィールは、卓越したコーナリングワークと走行安定性を実現。そして、ステアリングの背後に備わるコラム固定式のパドルシフト（ジュリア/ステルヴィオ ヴェローチェ）は、削り出しのアルミの質感が快適なシフトチェンジを約束。レーシングカーを彷彿とさせる、この大きなサイズのシフトは、10時10分の位置または8時20分の位置でステアリングを握って運転していても、すぐにパドルに手が届き、操作がしやすいというメリットがあります。

直感的な操作でドライブをサポートする
大型タッチディスプレイ

ジュリアとステルヴィオのダッシュボード中央に配置された8.8インチの大型タッチディスプレイは、純正ナビゲーションシステムをはじめインフォテインメントシステムなど、インタラクティブなアプリケーションとウィジェットを搭載。簡単なタッチやスライド操作によるガジェット感覚で、直感的な操作が可能です。また、このディスプレイは運転時の車の油圧やターボの過給圧、トルクといったパフォーマンス情報をリアルタイムで表示することも可能で、ドライバーの感性を刺激してくれます。

優れた操作性を発揮するセンターコンソール

ジュリアとステルヴィオのセンターコンソールのデザインは、伝統のクラフトマンシップと最先端のテクノロジーを組み合わせたもの。あらゆるコンポーネントが、最大限の効率性と機能を発揮できるように設計されています。革巻きのシフトレバーは、見た目の美しさを兼ね備えた豊かな質感で、マニュアル車感覚で快適なシフトチェンジを実現します。また、シフトレバーの後ろに配置したロータリーパッドは、ダッシュボード中央のタッチディスプレイを使わなくても、様々なアプリケーションやウィジェットの操作や管理を行うことができます。

ドライバーを守り、運転に集中させてくれるレザーシート

スポーティな走りを楽しめるクルマにとって、最も重要な装備の1つであるシート。ジュリアとステルヴィオの全グレードには、上質感あふれる肌触りと風合いのレザーシート（ジュリア/ステルヴィオ Tiはナチュラルレザー、ジュリア/ステルヴィオ ヴェローチェはスポーツレザー）を採用しています。適度な深さを持つ座面が身体を沈み込ませ、左右に張り出したランバーサポートが、身体の側面を挟むようにしっかりホールド。高速走行でのコーナリング時など、横方向への荷重がかかっても、力むことなく姿勢をキープすることができます。また、クルマの挙動も掴みやすいため、ドライバーは常に運転に集中することができます。